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竹永 秀信
プラズマ・核融合学会誌, 79(8), p.790 - 804, 2003/08
トロイダルプラズマにおける粒子輸送解析手法についてまとめたものである。粒子束を拡散項と対流項の和で表す粒子輸送モデルを導入し、それらの特性を表す粒子拡散係数と対流速度を評価するために必要な実験手法及び解析手法について説明した。まず最初に、プラズマ内の粒子バランスについて述べ、粒子輸送モデルを説明した。さらに、そのモデルを用いて、簡単な場合の密度分布について考察し、粒子拡散係数と対流速度及び粒子源分布によりプラズマ密度分布が決定されていることを示した。次に、粒子輸送解析に必要な粒子源の評価について、水素原子密度測定法とプラズマ中の水素原子・分子挙動をモデル化したモンテカルロ法によるシミュレーションを組み合わせた解析手法を説明した。これらをもとに、粒子拡散係数と対流速度の導出方法について、解析例を示しながら密度勾配と粒子束の関係を用いた手法,電子密度分布の時間発展計算による手法、及び定常解と摂動法を組み合わせた手法を説明した。また、不純物輸送に関しても、不純物ガスパフ変調法と不純物密度分布の時間発展計算による手法について説明した。
蕪木 英雄; 横川 三津夫; 関 昌弘; 有澤 孝
Heat Transfer in High Energy/High Heat Flux Applications, p.43 - 49, 1989/00
電子ビーム等による金属の高熱流束下の溶解過程は、原子法同位体分離過程の原子蒸発部、核融合炉プラズマ・ディスラプション時の第一壁の表面溶融、レーザー・電子ビーム加工技術など幅広い分野でその基礎的な溶解のメカニズムの解明が求められている。本論文では、2次元の領域に対して電子ビームによる金属の溶解過程のシミュレーションを行った。計算ではエネルギー(移流-拡散)方程式とナビエ・ストークス方程式を連立させ、差分法により数値計算を行い、固-液境界面の時間発展を求めた。この結果をアルミニウムによる実験結果と比較し、両者が良く一致することを示した。また、対流項の差分化に対し、3種類(1次風上法、ハイブリッド法、QUICK)の手法を用いて計算し、これらが数値計算結果に与える影響を評価した。また、計算格子の影響についても検討した。